無性に伊坂幸太カの「重力ピエロ」が読みたくなって、土日は1日中ずーっとテレビも付けずにそれを読んでた。
前回のエントリーで紹介したのが2007年だから、5年振りに読み返すことになるのか。こういうことがあるから、本はなかなか捨てられない。
そして読み返してみるとやっぱり面白い。それはもう震えるほどに。西野カナほどに。映画版も泣くほど最高だし、伊坂作品で一番最初に読んだものだけど、いまだに一番好きかも。
やたら魅力的な登場人物のなかで、僕が好きなのは主人公である泉水と春のお母さん。読み返したら名前も出てこないし、あまり登場機会もないんだけど、この人物がとても良い。東京でモデルをしてたのに、仕事でやってきた地方のさえない市役所職員(つまり泉水と春の父親になるヒト)に一目惚れして、仕事も住まいも片付けて押し掛け女房するという破天荒さがとてもいい。つまりオレはそういう面倒臭い女性が好きなのである。
最後に文中に出てくるローランド・カークのVolunteered Slavery。ジャズなんだけど、スゴいよこれ。あふれるパワーというか、濃すぎて続けて何回も聞けないレベル。ラピュタにでてくるポム爺さん的に言うと、「オレには強すぎる」。