2012年10月21日

重力ピエロ2012

「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」

無性に伊坂幸太カの「重力ピエロ」が読みたくなって、土日は1日中ずーっとテレビも付けずにそれを読んでた。

前回のエントリーで紹介したのが2007年だから、5年振りに読み返すことになるのか。こういうことがあるから、本はなかなか捨てられない。

そして読み返してみるとやっぱり面白い。それはもう震えるほどに。西野カナほどに。映画版も泣くほど最高だし、伊坂作品で一番最初に読んだものだけど、いまだに一番好きかも。

やたら魅力的な登場人物のなかで、僕が好きなのは主人公である泉水と春のお母さん。読み返したら名前も出てこないし、あまり登場機会もないんだけど、この人物がとても良い。東京でモデルをしてたのに、仕事でやってきた地方のさえない市役所職員(つまり泉水と春の父親になるヒト)に一目惚れして、仕事も住まいも片付けて押し掛け女房するという破天荒さがとてもいい。つまりオレはそういう面倒臭い女性が好きなのである。

最後に文中に出てくるローランド・カークのVolunteered Slavery。ジャズなんだけど、スゴいよこれ。あふれるパワーというか、濃すぎて続けて何回も聞けないレベル。ラピュタにでてくるポム爺さん的に言うと、「オレには強すぎる」。

posted by ヌルカン at 20:49 | 茨城 ☀ | Comment(1) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年06月30日

マンガ売却

思い切ってマンガを売った。

最近小説を買いまくって、本棚に収まりきれなくなってきたのだ。そんなわけで無印良品とかニトリで本棚を物色してたわけだが、もっといい解決方法があることに気がついてしまったのだ。そう、読んでないマンガを処分してしまえばいいじゃないと。

ついカッとなって大人買いしたワンピース60巻を買ったところに売却。そして、フラッと衝動買いした、全巻そろってるわけではないバガボンドとかリアルとかも合わせて売却。

結局買った当時の4割くらいで売れた。天下のワンピだけに、もうちょっとイロを付けてくれるかなと思ったが、まあ本棚のスペース確保と、思わぬ小遣いGETという当座の目標はクリアーしたわけだから文句は言わない。ワンピースは何回も読み返して、イヤと言うほど泣いたわけだから元は取ったと言えるだろう。クルマに比べれば本の目減りは大したことじゃない。

残したマンガは、松本大洋の「竹光侍」、花沢健吾の「ルサンチマン」、浦沢直樹の「マスターキートン」、そして石黒正数の全部。この辺はオレ的に一生手元に置いておくべき名作。

そうそう、完結してないやつでは永野護の「ファイブスターストーリー」も取ってある。これはオレが死ぬまでに次巻が出れば御の字のレベル。あと「聖おにいさん」も作者が落ち着けば続きが出るだろうってことで取ってある。この辺は繰り返して読んでも面白い。

とりあえずワンピースを売っただけでもすごく本棚に余裕が出来た。ここに吸血鬼ハンターDの文庫本が入れてもまだ余裕。こころおきなく本を買えるわけである。

個人的にはベルゼルクを揃えたいところだが、アレって正直完結してくれるのかどうか疑わしい。それさえハッキリしてくれれば喜んで大人買いするんだけど。
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posted by ヌルカン at 23:28 | 茨城 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年06月17日

Dコンプ

いやー指原さん、HKT48に移籍ですってね。どんだけドラマを仕立てれば済むんだってくらいスゴイ処遇だと思う。いろいろ書きたいことはあるけど、後日ちょっと落ち着いたころに後出しで書こうと思う。オレにはこの展開は予想できたよ、みたいに。

吸血鬼ハンターDシリーズ、ようやくコンプリート。多分。毎日朝夕読み続けても、秋くらいまでは持つだろう。

そんなわけで今は記念すべき1巻目を読んでいる。1刷目は83年だって。30年前。オレが10歳のとき。それが今も続いてるというんだからスゴイ。

確かに、本を開いてみると文字のフォントが今どきの文庫本とあきらかに違ってて時代を感じさせる。文字の輪郭が安定してなくて、ザ・写植って感じ。

そして物語の主人公であるDの性格が、最近の作品と違って表情豊か。8歳の少年に、「姉さんを守ってやれ」みたいなセリフを平気で言っちゃう。最近の作品でも基本的にイイヤツではあるんだけど、修羅場をくくりすぎたせいか、口数がホント激減してて感情の起伏もほとんどない。この辺のコントラストが面白い。

こういう長期シリーズって、次に何を買っていいか迷わなくて良い。次は何を買うか。量でいくならグイン・サーガとか興味があるが、未完なのがイカン。手塚治虫のネオ・ファウストをワクワクしながら読んでて、いきなり未完で締められてたショックが未だに忘れられない。
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2012年06月09日

古本買い漁り

菊地秀行の吸血鬼ハンターDシリーズが面白くて、現在ネットを利用して全巻集め中。

ヤフオクで1巻から9巻までまとめて出展してたヒトがいたので入札。入札件数はオレの1件のみでつつがなくゲット。

ここまでは順調だったんだが、10巻から22巻までがなかなかに難しかった。そういや秋葉原にデカいブックオフがあったことを思い出し、仕事の帰りにちょっと寄ってみた。確かにあることはあったが飛び飛びで全部そろえることは叶わず。それでも8冊売ってたのでまずまずの釣果と言えるか。

そして残りはインターネットのチカラを借りて、ネットオフとブックオフオンラインのIDを作成。この2つのサイトで残るはあと17巻の上下2冊。アマゾンで確認したら新品で売ってたので、入手困難というわけでもなさそうだ。新品で買うのもなんか悔しいので、他のを全部読み終わった頃に改めて古本を探すことにしよう。

それにしても吸血鬼ハンターDシリーズは面白い。SFファンタジーというジャンルが、朝夕の通勤のお供にズッポシとはまるのだ。なぜならオレの生活に全然影響を与えないから。完全に娯楽のみとして成立できる。

垣根涼介とか奥田英朗もすごく面白いんだけど、現代小説ってやつは自分の生き方を考えされたりするのよね。特に垣根さんのは、リストラを宣言された登場人物が不思議と気持ちよくて、オレまで「転職もいいかな」とか良からぬことを考えてしまう。何にも持たないオレが今の仕事を辞めたら、将来には暗闇しかないのは分かりきってることなのに。

その点Dはもう、スーパーマンすぎて影響されようがない。クールな立ち振る舞いをマネするくらいは、中2病の名残ということでオレの人生に大きな実害はないだろう。

これでしばらくは持つ。全巻そろえればもし売ることになったときも有利だしね。

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posted by ヌルカン at 23:35 | 茨城 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年05月27日

吸血鬼ハンターD

先週読んだ小説は1冊。

菊地秀行 「吸血鬼ハンター D-冬の虎王」

奥田英朗、垣根涼介と現代小説ばかり読んでいたので、ちょっと毛色の違うモノが読みたくなってファンタジー小説を購入。社会人になったばかりのときに菊地秀行の小説はよく読んでいた。

遥か未来、人類は「貴族」と称する吸血鬼達によって支配され、彼らの「食料源=家畜」として隷属させられていた。

その不死性と超能力、強大な科学力ゆえ永遠に続くかに思えた吸血鬼の繁栄だったが、いつしか種族的衰退と精神的退廃に陥った彼らは、絶対的な支配者の座から降りようとしていた。しかし、反旗を翻した人類から追われる立場になってなお、吸血鬼が持つ数々の超絶的な力は健在であり、人々を脅かす。「吸血鬼ハンター」とは、巨額の報酬と引き換えに超人的な能力を用いて吸血鬼を狩る者たちである。

旅人帽(トラベラーズハット)を被り、背中には長い刀を背負い、胸元に青いペンダントをさげた黒衣の美青年"D"。彼は、左手に妖力を持つ人面疽を宿した凄腕の吸血鬼ハンターであり、「貴族」と人間との間に生まれた「ダンピール」でもあった。「貴族」と人間の業を負った"D"の、孤独な激闘の旅は続く。


うーむ、紹介文を読むだけでワクワクしてくるだろう。大小の差はあれど、どの男の心にも必ず巣くう中学2年生マインドがビシビシ刺激されるんではないだろうか。

貴族と呼ばれる敵はもうムチャクチャ強くて、地上の支配者どころか宇宙人までシメて部下にしてたりするんだが、主人公もそれに輪を掛けて無敵。そして人間は呆れるほど無力でしばしば卑屈。この関係性がとにかく痛快なのだ。

そっち系ではけっこう有名だから、古本屋にあふれてるだろうと思ったらそうでもなくて、結局最新刊を新品で買ってしまった。期待を裏切らない面白さだったので、この際全部揃えてみようか思案中。つくば中の古本屋を探してとりあえず5冊ほど買ったが、全部で36冊も出ていたりする。本腰を入れるなら、ネットの力を借りるしかなさそうだ。

急に吸血鬼ハンターDの映画版を見たくなって、これまたつくば中のレンタルビデオ屋を探したがこれが見つからない。同じ原作・監督で妖獣都市や魔界都市新宿はあるのに。結局最後に立ち寄ったワンダーグーで中古品が売ってたのでそれを買ってしまった。こちらも大満足。やはり菊地秀行と川尻善昭はよくあう。
posted by ヌルカン at 20:35 | 茨城 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年05月20日

地味派手2冊

先週読んだ小説は2冊。

垣根涼介「借金取りの王子」

この前紹介した「君たちに明日はない」の続編。こいつが面白かったので、続編をすぐ買って読んでみたというわけだ。

1話完結モノで、今回も様々な人間をリストラするために面接している。前作に比べてリストラされる人間の魅力が増している感じがして、あっというまに読み終えてしまった。

なかでもタイトルになっている第3話「借金取りの王子」が良かった。サラ金に就職したイケメンと、元ヤンの女上司の話。朝の電車で読んでいたにも関わらず、目に涙が貯まったね。あまりによかったから、最後まで読み終えた後にこの話だけはまた読み直してしまったくらい。そしてまた泣けた。


垣根涼介「張り込み姫」

「君たちに明日はない」シリーズの第3弾。出たばっかりなのか、古本屋になかったので新品を買ってしまった。こいつでこのシリーズはとりあえず読破してしまったみたい。短編集みたいなもので気軽に読めるからかすぐ読み終えてしまうのがちょっと寂しい。なんだか巻を重ねるたびに主人公の人間味が増している感じがする。面接の相手にどんどん感情移入してしまうところとか。普通は言わない個人的な感情を相手に言ってしまうところとか。

このシリーズでは第3話「みんなの力」が好み。効率無視で完璧に仕上げる自動車整備士の話。「君たちに明日はない」をこの前のエントリーで紹介したときに、楠みちはるの「湾岸ミッドナイト」にノリが似ていると書いたが、この話は中身までまんま湾岸ミッドナイト。その中でも平本編にノリが似てる。だいたいアレだな、マンガや小説の中に出てくる自動車整備士って悪く書かれることがほとんど無いよね。多少偏屈なところがあっても、自動車に対する知識と愛情が半端じゃない。

それにしてもこのシリーズを立て続けに読むと、作者が好きなタイプがどんどんわかる感じ。ワイシャツは淡い色つきで、ネクタイはちょっと派手目が作者の好みのようだ。そんな恰好をしている登場人物は、だいたい物語で幸せな結末になっている。挙げ句の果てには、「みんなの力」の中には本人そのままと思われる登場人物が出てきている。その登場人物を見るに、たぶん垣根さんはクルマが大好きなんだろう。それもアンフィニ時代のマツダ好き。

この小説を読んで、なんだか洗車がしたくなってきた。来週雨じゃなかったら洗車をしよう。
posted by ヌルカン at 20:37 | 茨城 ☁ | Comment(2) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年05月13日

君たちに明日はない他1冊

先週読んだ小説は2冊。

 垣根涼介「君たちに明日はない」

コメント欄で教えていただいた小説。近所のブックオフにちゃんと置いてあって、無事読破。

リストラ請負会社『日本ヒューマンリアクト』に勤める会社員・村上真介の仕事は、リストラ専門の面接官。たとえ、相手に何を言われようとも、真介はこの仕事に、やり甲斐を感じている。その一方で、建材会社に勤める・芹沢陽子の面接を担当した際、彼女の気の強さに好意を抱き……。


主人公がリストラ面接官という、どうしたってネガティブな話題なんだけど、読後感は割りとスッキリしている不思議な小説。小説の中で主人公に面接される人間は何人かいるんだけど、面接をされたことで自分を見直すというか、乗り越えていくというか、そういうところが読んでて気持ちがいいところなんだと思う。

とりあえずこの小説、登場人物の描写がすごく細かい。そして登場人物は、その細かいところを面接などでお互いを認識していく。その「一流は一流を知る」みたいな感じが、なんだか楠みちはるの「湾岸ミッドナイト」みたいだなと思ったね。

7千回転の小さな谷 よく気づいたナ
別にかくしてたワケじゃない 
走行性能にかかわるほどのレベルじゃなかっただけだ 
だけどお前が気になるなら きちんと直してやる 完璧にだ
わかるヤツにはわかる オレはもうわかるヤツの車しか手を入れたくない 
商売なんかなりっこねェヨ
誰も中毒になることなんか望んでいない 
だけど
そこまでいかなければ見えない世界があり 
そこまでいってこそ わかる世界がある


上のは湾岸ミッドナイトの名言で適当に探してきたやつなんだけど、この小説では登場人物がお互いのヒトとなりを探りながら、結局は認め合っていくという感じ。リストラを題材にしている小説だけど、実はみんな有能で、会社の都合で理不尽にリストラの対象に上がっているって感じなんだよね。

出勤時にリストラ小説を読むのはキツいかなと思ったけど、思ったよりポジティブで面白く読めた。続編もすでに買ってあるよ。

 奥田英朗「家日和」

奥田英朗はだいたい読破しただろうと思ってたら、全然そうでもなかった。というわけで、夫婦や家族をを題材にした短編集、「家日和」を購入。

初めてのインターネットオークションで落札者から「非常に良い」の評価を受けた喜びから、家にある不用品を次々出品し始め、ついには夫の私物を許可なく出品し始めてしまう主婦を描く「サニーデイ」、会社が倒産しどうしようかと迷う間もなく妻が前の職場に復帰し、専業主夫となった夫の奮闘振りを描く「ここが青山」、妻との別居が決まり、がらんどうと化した部屋を心おきなく自分の趣味に合わせて模様替えする「家においでよ」、内職斡旋会社の担当者が、冴えない中年男から柑橘系の香水を付けた今時の若者に代わり、淫夢を見るようになった主婦を描く「グレープフルーツ・モンスター」、夫が勝手に転職を決める度に、将来への危機感からか仕事の質が格段に上がるイラストレーターを描く「夫とカーテン」、ロハスにハマった妻やその仲間を揶揄するユーモア小説を書いてしまったことを後悔する作家を描く「妻と玄米御飯」など家庭内の出来事を描く家族小説。


ネットオークションにハマってしまう主婦。落札者からの評価欲しさにダンナの大事にしてたギターを売ってしまう。ホントに読んでてハラハラするんだけど、結局は暖かい夫婦愛に収束して、非常に良い感じで話しは終わる。ここでこの同じ作者の「最悪」とか「邪魔」だったら、主婦はその秘密を消すために、ダンナをギターの弦で絞殺するか、自宅に火を放つことだろう。

かるーく読めて、ユーモアも豊富でしかも超ハートウォーミング。私生活で弱っているヒトにも安心して勧められる小説ですよ。
posted by ヌルカン at 21:00 | 茨城 ☁ | Comment(2) | TrackBack(1) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年05月05日

邪魔

今週読んだ小説は1冊。

奥田英朗「邪魔」

始まりは、小さな放火事件にすぎなかった。似たような人々が肩を寄せ合って暮らす都下の町。手に入れたささやかな幸福を守るためなら、どんなことだってやる―現実逃避の執念が暴走するクライム・ノベルの傑作、ここに誕生。


この小説の前に読んだ「最悪」と同じ系統の、平凡な主婦が堕ちに堕ちまくるという胸くその悪い話。

とりあえず登場人物の諦めの悪さといったら無い。ウソにウソを塗り固めて、どうにか責任から逃れようと、そして現実から目を背けようとして、物語は最悪の方向に転がっていくという、だからオレはハッピーエンドが好きなのに何でこんな小説を読んでるんだっていう話。

「最悪」のほうは、登場人物が転落するサマがありえないくらいにひどくてむしろ喜劇的な感じだけど、「邪魔」のほうは割とガチで気の毒になる感じ。でもほぼ自業自得だし仕方ないよねって突き放せる部分で、読んでてキツいランキングは2小説とも同じくらいか。

奥田英朗の小説って、人間というものはホント悲しいくらいに正解を選べなくて、むしろ進んで不正解の道を選んでしまうって話が多いよね。そしてその部分には全面的に同意できる。

途中で伏線はだいたい回収されるんだけど、むしろそこからが真骨頂。登場人物が転げ落ちる速度はどんどん増していき、完全に自由落下レベル。そしてみんな正気を失う。この辺は特に面白くて、とにかくページをめくらせる。そしてほろ苦く、タバコでも1本吸いたくなるようなエンディングへ。

ホント、ゴールデンウィークの狭間で読み終わったから良かったものの、連休明けとかに読んでたら小説に凹んで日常生活に影響を与えるところだったよ。

何はともあれ、普通の人間がいかにして犯罪を犯したかって話が好きなら、「最悪」と並んでオススメです。
posted by ヌルカン at 21:15 | 茨城 ☀ | Comment(3) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年04月28日

最悪

今週読んだ小説は1冊。

奥田英朗「最悪」

不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。


どこにでもいるような、別に世の中に対してデカいことをやるつもりもなく、日々を大人しく過ごしている平凡な三人が、どんどんどんどん堕ちていくという話。

もうなんていうか、誰一人として人生が上向くきざしすらないという、ハッピーエンド至上主義のオレには拷問のようなお話。特にオレは今、新しい職場に来たばかりでかなり落ち着かない生活なわけで、しかも読むときは満員電車の中であり、オレも含めて周りはみんな顔色の悪いサラリーマンという、そんな精神状態でこんな話を読むのはホントきつい。

でもさすが奥田英朗っていうか、どんどん読者にページをめくらせて、読者にクヨクヨさせない。読後感も、全然悪くない。さすがに三人とも無傷ってわけにはいかないけど、最後になって初めて上向き感を感じさせるからだろうか。それでも最初の状態よりプラスかっていうとそんなことは全然ないんだけど。

たまにはこういう汗臭い小説もいい。これからたくさん小説を読むことになると思うし、メリハリがあったほうがいい。
posted by ヌルカン at 20:55 | 茨城 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年04月21日

ガリレオの苦悩

先週読んだ小説は1冊。

東野圭吾「ガリレオの苦悩」

東野圭吾はたくさん小説があるから、とりあえずガリレオシリーズを片付けようという算段。

これもおなじみの短編集。普段冷静で人を食ったような言動が多い湯川教授が珍しく人間臭い気持ちの揺れを示すっていう話が小説のタイトルになっている。

それにしてもアレだね、ガリレオシリーズって犯罪のトリックはすごく科学的でロジカルな感じなんだけど、謎解きを済ませた後はグッと義理と人情がおりまざった浪花節になることが多いね。たいてい犯人よりも被害者のほうが悪いヤツだったりして。

だいたい2週間に一冊読み終える。電車通勤は2年は続くだろうから、えーと何冊読める計算になるのか・・・あいにく手元に電卓がない。うむ、オレは湯川教授にはなれそうもない。
posted by ヌルカン at 19:56 | 茨城 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年04月15日

真夜中のマーチ

先週読んだ小説は2冊。

奥田秀朗「真夜中のマーチ」

お見合いパーティーなどを主催するイベント会社社長のヨコケンは、会場で一流商社に務めるミタゾウと出会う。2人は美術商の黒川から大金を奪い取ろうと計画するが、黒川の娘・クロチェに見つかってしまう。その後、クロチェと再会した2人は、黒川から10億円を奪う企てに乗らないかと誘われるが…。

これこれ、こういうのでいいんだよ。

非常に軽い設定と展開と読み口。10億円をめぐって主人公達とヤクザとヤクザとヤクザっぽい人達がダマしダマされって話。登場人物に善人は一人も出てこないけど、みんな自分の欲求に忠実で、実に憎めない。

ラストは奥田さんらしくカラッと良い感じに締めてくれる。

東野圭吾「探偵ガリレオ」

知らないヒトはいないんじゃないかっていう、草薙刑事と湯川助教授の科学ミステリー。ドラマにもなったしね。

短編だからこちらも軽く読めた。でも「容疑者Xの献身」で震えるほど感動したオレとしては、こういうのもあるのかって感じ。草薙と湯川の掛け合いをもっと楽しみたいんで、次は長編を買ってみようと思う。

ベストセラー作家にハズレなし。当たり前といえば当たり前なんだけど、これを言うのってけっこう勇気がいるような気がしないでもない。

あと、小説は最初から文庫本サイズで出してほしい。高くてもいいから。ほんで何年か経ったら、プラチナコレクションとかそんな名前にして安くすればいい。ハードカバーって重いしかさばるし古本屋じゃ文庫本より安くなってるし、あまり良いことないような気がするがどうだろう。強いて良い点を挙げるとしたら、あのシオリの代わりに使うヒモがかっこいいことくらいじゃないだろうか。

posted by ヌルカン at 20:12 | 茨城 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2012年04月07日

うさぎドロップ2

おいおい、そんなマンガだとは思わなかったよ。

マンガ、うさぎドロップを読み終えた。

ちょっと前に映画になって話題になってたから、オッサンと少女の話ってのは知ってたんだけども、ちょっとビックリしたね。

巻を重ねるごとにリンがどんどん大きくなってるんだもの。恋愛とかに普通に悩んでる。

オレはてっきりリンの幼少時代でずっと話が進んで、残り数話でエピローグ的に二人のその後が描いてあるのかと勝手に思いこんでた。

そしたら1巻毎に3歳くらいガンガン歳を取ってるんだもの。そりゃ恋愛とか避けられないわ。うわーやめてリンちゃん。オレそんなつもりじゃないんだよ。

なんだかドラえもんを見てたら急にベッドシーンが出てきたような気分。そんなシーンないけど。

でもスゲー面白かった。ラストのダイキチの歳とオレはほぼ同じ。なかなか来るものがあったね。
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2012年02月19日

うさぎドロップ

いやーシミル漫画だよこれは。

友達から借りた「うさぎドロップ」という漫画。最近映画になったアレ。オレもそれであらすじを知ったクチ。

祖父の訃報で訪れた祖父の家で、30歳の独身男、河地大吉(ダイキチ)は一人の少女と出会う。

その少女、鹿賀りんは祖父の隠し子であった。望まれぬ子であったりんを施設に入れようと言う親族の意見に反発したダイキチは、りんを自分が引き取り育てると言った。こうして、不器用な男としっかり者の少女との共同生活が始まる。


主人公のダイキチは30歳の独身男だが、オレは30代の独身男。歳はかなり違うが、主人公に感情移入してしまってイケナイ。でもこの主人公はオレと違って不器用ながら誠実にりんを育てるわけですよ。何て言うか、オレが選択しなかった人生の一つ、つまりヒトの親を一生懸命頑張る主人公に自分を重ねてしまって、でも重ならなくて、どうしようもなく泣けてしまうのですよ。ダイキチはこんなに頑張ってるのに、オレはyoutubeでAKBの動画を探している。ダメだ、これ以上なくダメダメだ。それにしてもりんはかわいいなあムフフ。

小さい子を育てるのに必要な保育園の手続きとか小学校に上がるにはとか、その辺のリアルな所もけっこう細かく描写していて面白い。オレもこの歳まで全然知らんかったわ。子供を育てるのって仕事の中でもかなり根源的なものだと思うんだけど、今の世の中だと結構複雑なのですねえ。

いま2巻を読み終わったところで一休み中。なぜなら、2巻の終わりで涙が止まらなくなったから。
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2012年01月09日

西原理恵子の人生画力対決

ずっと読みたかった漫画があった。

西原理恵子「西原理恵子の人生画力対決」

サイバラが大御所漫画家達とお絵かき対決!

漫画家は本当に絵がうまいのか? 絵が下手なくせに、無駄に売れてしまっている漫画家を糾弾すべく、美大出身の西原理恵子が立ち上がる!


この企画、日本で実現できるのは西原さんしかいないと思う。

島本和彦のアオイホノオと同系列の、内輪をエグるマンガ。1巻を立ち読みして面白かったから、漫画喫茶で読もうと思ったらこれが置いてなくて。コミックスを揃えることも考えたんだけど、大判のうえにカラーの豪華版だから微妙に高いんだよねこれ。何気に本棚にも収まりが悪いし。そしたら漫画喫茶にリクエスト用紙があったんで書いたら無事入荷されて読めたって経緯。

西原理恵子という漫画家、姓がサイバラくらいには知ってはいたのだが、読むのは実は初めて。なんだか毒が強すぎて、笑うにはちょっとツラいというか。壮絶な生き様が見えすぎちゃって困るというか。それなのに写真の西原さんの表情はスゲェ優しくて、それが逆に乗り越えた側の人間の凄味を効かせてて、なんともオレから遠いのである。

その点このマンガはちょうどいい。超が付くような巨匠や最近の売れっ子の絵をコキ下ろすんだけど、単純にそれだけなので後にが何も残らないのが良い。そして西原さんのコキ下ろしっぷりがとにかく腑に落ちる。正面の絵が描けない、顔と体が合ってない「首寝違え三人衆」とか、「本当は上手いのにワザと崩して書いているのがバレバレ」な松本大洋とか。

ここだけの話、小説「リプレイ」みたいに人生を何回も繰り返しできるのなら、「マンガ家めざしルート」を一度は体験してみたい。あまりにも運と実力の要素が強すぎて、1回だけの人生じゃとてもとてもそんな博打ルートは踏めませんが。

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2011年12月06日

Whichever,I can't say.

今日ツタヤのレンタルが半額だったんで、「君に届け」を借りてきた。週末に観ようと思う。

今日は実はその話ではなくて、どうしてもガマンできなくてエッセイの新刊を買ってしまった。新刊だから1200円。文庫本になるのを待てば半額くらいになるんだろうけど待てません。

買ったのが、奥田秀朗の「どちらとも言えません」。スポーツ雑誌Numberに連載されてた、スポーツをネタにしたエッセイだ。当時ナンバーはほぼ毎号買ってたから内容は知ってるっちゃ知ってるんだけど、それはほら、ジャンプ読んでてもコミックスは買うみたいなもんだ。

いやほら、たかがスポーツなんだから。キツい野次に無責任な噂、好きに言わせてもらってます。でも、そう興奮しないで、大目に見てください。ちゃんとアスリートたちを尊敬してるんですから。オクダ流スポーツから覗いてみるニッポン。


これが非常に面白い。視点が完全に居酒屋で野球談義してる、話の面白いオッサンのそれ。小説家の書く文章を読むのって、どうしても舞台と客席のような距離を感じるんだけど、このヒトの書くエッセイは非常に距離が近い。ホントとなりで飲んでいるような気分で読める。

奥田秀朗の別のエッセイでアテネオリンピックを取材した「歩いて帰れ」という本があるんだけど、このヒトのすごいところは「ウザい外国人にモノ申せない自分」というものをネタとして書いているところだと思う。非常に平均的な日本人のメンタリティを持っていてスゴイ好感が持てる。全然気取りがない。なんか小説家というと市ヶ谷駐屯地で演説的なエキセントリックさをイメージしてしまうんだけど、このヒトにはそういうものをまったく感じない。

居酒屋でダルビッシュの活躍やその奥さんの話題で酒がいくらでも飲めるようなヒトには強くオススメしたいところ。

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2011年07月17日

お茶にごす。

マンガ「お茶にごす。」を読んだ。

今日から俺は!!を書いている西森博之氏の作で、茶道をテーマにしたマンガ。

中学時代、最強の不良・“悪魔(デビル)まークン”として喧嘩ばかりの日々を送っていた船橋雅矢は、高校入学を期に暴力の道から抜け出し、平穏に暮らしたいと願う。そんな中、茶道部に勧誘された雅矢は、部長・姉崎奈緒美の心の広さに興味を持ち、入部を決意する。こうして彼の脱不良計画が始まるも、過去の悪名からそれは前途多難であった……。


でも西森氏のマンガらしく、不良がたくさんでてきて、主人公も不良、相棒も不良、敵が外道ならこちらも外道、そして茶道はあんま出てこないという良い感じのヤンキーマンガに仕上がっている。

それにしてもこのヒトのマンガのギャグは面白い。現在47歳でこのギャグセンス。多分本人も相当面白いヒトなんだと思う。漫画喫茶で笑いをこらえるのが大変だったよ。

そして白眉はラストシーン。ヤンキーマンガにあるまじき爽やかさ。はっきりと分かりやすい決着を見せずに余韻を残すさまは、あだち充のマンガかと思ったよ。こいつは今日から俺は!!より面白いと思う。

そしてこのヒトの他のマンガも、早いところ読まなくてはいけないと思う。こいつは忙しくなってきたぜ。


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2011年06月08日

漫画で考える人生設計

ワンピースの62巻が出た。買ったヒトも多いのではないだろうか。オレも買ったよ。

読んでみたらまあ面白い。間違いない。38歳をこんなワクワクさせるものもそうは多くないだろう。

でも逆にこうも思う。

どこかでワンピースを読むのを止めなくてはいけないと。せめてコミックスを買うのを止めないと。

理由は2つある。

まず終わらない。このまま行ったらイケアでワンピース専用本棚を買う必要がでてくる。ニトリでもいいけど。

そしてもう一つ。

最初の理由と似てるんだけど、作者がオレより年下。すなわち作者がこのまま老人になるまで書き続けたら、オレの寿命が尽きる可能性が高いってことだ。ルフィの冒険が終わる前に、オレの人生が終わってしまう。ワンピースがなんなのか分からないモヤモヤを抱えたまま、棺桶に入るのはちょっとキツい。

今思うと、マリンフォード編が終わったところで買うのを止めるのがベストだったような気がする。でももう新しい冒険が始まっちゃったからな。しばらくは買うしかないだろう。

いつまで続くか、オレの勝手な作者とのチキンレース。むしろ早くブレーキを踏みたいんだけど。

違う意味でヤバいのが、ベルセルク。完結する前に、作者が持たなそう。しかもそれがそう遠くなさそう。あの緻密な書き込みを半分に減らしていいので、元気に長生きしてほしい。それか早いところ終わらしてほしい。

ファイブスターストーリーについては、続きを読むのは正直もう諦めてる。
posted by ヌルカン at 21:56 | 茨城 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2011年05月29日

嫁姑の拳

花のズボラ飯が掲載されている「エレガンス・イブ」。その雑誌に載っている「嫁姑の拳」を読んだ。それにしてもこの雑誌、創刊26周年らしい。正直全然知らなかった。

朝日新聞も絶賛!なのになぜ売れない?
嫁はマーシャルアーツの達人、姑は合気道の師範。キッチンで、家族旅行で、幼稚園の運動会で・・・2人の拳が火を吹く!キレのいいアクションとギャグの連打にあなたはどこまで耐えられる?


どうやら朝日新聞に寸評が載ったらしい。そしてまだあまり売れてないらしい。

オレも花のズボラ飯の巻末にある他作品紹介で初めて知ったクチ。なんだか設定が面白そうなので読んでみようかなと行き付けの漫画喫茶に行ったらこれが置いてない。仕方がないのでリクエストカードに書いておいたら後日入荷されていたってわけ。

読んだらこれがすごく面白かった。意見が食い違うたびにゲンコツで勝負を付けようとする嫁姑のドタバタ劇。1巻の頃はちょっと遠慮があった感じだが、巻を重ねる毎に勢いを増している感じ。犬を飼う話が秀逸。笑いをこらえるのが大変だったよ。

普段はキレイな絵柄なのに、見開きページを敢えて劇画タッチにすることによって笑わせる手法。はっきり言ってベタっちゃベタなのだが、面白いんだからそれでいいと思う。なんかキレイな浦安鉄筋家族みたいな感じ。

くだらなくってストレス解消にちょうどいい。置いてない書店や漫画喫茶も多そうだけど、まだ4巻しか出てないし、これから流行ると思う。オススメです。


posted by ヌルカン at 21:20 | 茨城 ☔ | Comment(2) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2011年05月09日

BECK

連休の終わりに、マンガ「BECK」を一気読みした。

平凡な毎日に不安を持っていた主人公の少年・田中幸雄(通称:コユキ)は、南竜介との偶然の出会いによって、音楽の世界に入り込むことになる。南竜介・田中幸雄を中心に、バンド:BECK(ベック)・英語名:Mongolian Chop Squad(モンゴリアン・チョップ・スクワッド、M.C.S)が結成され、失敗・挫折を繰り返しながらも、音楽への信念を原動力に一歩ずつ前進してゆく様を描く。


今更なんだけど、今回が初読。いやー最高に面白かった。ほとんど実現不可能な夢を、自分達の努力と周りの助けを借りて叶えていく。というかこんな馬鹿デカいスケールのマンガとは知らなかった。いやでも、マンガなんだから行けるところまで行くくらいでちょうどいい。まだ完結してないマンガと比べるのはアレだけど、今んところならワンピースよりもスケールでかいよコレ。

とりあえず思ったことは、作者のハロルド作石さんは絵が超ウマイなってこと。ストッパー毒島でホームラン打った佐世保さんのシーンも凄かったけど、このヒトは人間の周りの空気まで描ける漫画家だと思ったよ。コユキが歌うシーンは何回出てきてもそのたびに震える。西野カナさんばりに震える。

全巻読み終わった後はもう、なんかもう、こうしちゃいられないって感じが、わけもなくして、家に帰ってギターを握ったんだ。そして何だか、以前よりちょっと、上手くなっていたような気が、全然しなかったよ。人生そんなに甘くありません。

それでもBECK読む前よりちょっとギターを弾くのが楽しくなった。Bは相変わらず2秒くらいないと抑えられないけど。マンガの気分的にスピッツより奥田民生をチョイスしてみたり。いよいよ難しくて泣きそうだけど。

ホントこういうマンガを読むと、どうせ高校時代は彼女もいなくてヒマだったんだからギターでもやればよかったと今更ながら思ってしまうよ。今もヒマだからギターやってるわけなんだけどな。

posted by ヌルカン at 21:43 | 茨城 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

2011年04月29日

サウス・バウンド

面白すぎた。

最近はオレの中で奥田英朗が熱い。風邪ひいてるときはテレビとかパソコンとか見たくなかったから小説ばかり読んでいた。布団の中でも読めるし、いい娯楽だね。古本屋で100円で買えて3日は楽しめるし。

小学校六年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても「変わってる」と言う。父が会社員だったことはない。物心ついたときからたいてい家にいる。父親とはそういうものだと思っていたら、小学生になって級友ができ、ほかの家はそうではないらしいことを知った。父はどうやら国が嫌いらしい。むかし、過激派とかいうのをやっていて、税金なんか払わない、無理して学校に行く必要などないとかよく言っている。家族でどこかの南の島に移住する計画を立てているようなのだが…。型破りな父に翻弄される家族を、少年の視点から描いた、長編大傑作。


子供は正直そんなに得意じゃないんだけど、子供が主人公の話には面白いものが多い気がする。「一瞬の風になれ」とか、マンガだけど「花男」とか。

事なかれ主義のオレは、この小説に出てくるような言いたいことを言う父親が現実にはかなり苦手なんだけど、小説の中ならヒーローとして見ることができる。この手のタイプから職場に電話がかかってくるのはほんとノーサンキューだけどな。

最後は最高の盛り上がりとともに父親が吼える。オレも涙が止まらなかった。

とりあえず南の島に行きたくなる、ホント大傑作だと思うよ。

posted by ヌルカン at 14:32 | 茨城 ☁ | Comment(2) | TrackBack(0) | BOOK このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

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